BSMは新しいプライベート・ストック・ブースターをデザインしました。リッチー・ブラックモアズ・レインボウの1975年のデビュー作『銀嶺の覇者』のスタジオ・レコーディングのサウンドを再現することを第一の目的とし、第二に1975年11月にニューヨークのビーコン・シアターで行なわれたライヴのサウンドを実現しました。さらに本機はこのサウンドをクラシックなマーシャル・アンプにあるBright入力が付いたどんなストックからでも得られるように設計されました。
ブラックモアはツアー中に異なるスタジオで、自分用に特別に改造されたマーシャル・アンプを使うことなく、彼のギターとアイワのテープ・レコーダーとスタジオにあるマーシャル・アンプだけで最初の曲をレコーディングしたことから話は始まりました。ブラックモアがディープ・パープルのツアーの前座を務めたロニー・ジェイムズ・ディオ率いるエルフのメンバーをバック・バンドとして雇い、パープルのメンバーから離れて密かにレコーディングを行ないました。
今日ではマスター・ボリュームが組み込まれたアンプや、外部アッテネーターを使用することは確かに良いアイディアです。もし、できるだけ近いサウンドを実現したいなら、メイプル・ネック、アッシュ・ボディのストラトキャスターで68年から74年までの時代の年代物ピックアップ、あるいはそれと同タイプのピックアップを使ってください。このブースターは特にこれらを念頭において設計されました。結局のところ、本機はこれらのすべて(いや、それ以上)を実現させました。もし、独自のセッティング(可能な組み合わせは6通り)を見つけ、それに相応しいアンプを使えば、60年代末から今日までのブラックモアのクラシックなサウンドすべてを本機で実現できます。
基本的なサウンドはカラッとした音と表現することがきますが、クリーン・ポジションの時でさえ、常に少しダーティで魅力的なサウンドが特徴です。
本体の左側に「slope」調整のための2ポジションのミニ・スイッチがあります。レバーを下向きにすると、ピュアで壮大なアイワのプリアンプのサウンドを得ることができます。上向きにすると、主にハイ・パスの機能を果たし、マーティン・バーチ(ディープ・パープルやレインボウの作品のプロデューサー)のスタジオのフィルターを手本にした音になります。ブースターのハイ・パス、あるいはアンプ内のハイ・パス機能とピュアなアイワ・サウンドとの組み合わせ(ブラックモアのマーシャル・メジャーのような)、あるいはいかなるハイ・パス機能もない状態のいずれからでも最も柔軟性のある使い方ができます。結果としてフルレンジのアイワ・サウンドが実現できます。
本体の右側には「level」調整のための3ポジション・ミニ・スイッチがあります。下側のポジション1ではほとんどクリーン、上側のポジション2は1975~1976年のブラックモアの典型的なステージのレベルになります。中央のポジション3ではクランチ・サウンドになります。全体的なサウンドはジューシーで、ダイナミックで、もしアンプの「bright」入力を主に使えば、真珠のようにきらめきます。もちろんノーマルな入力でも同様のサウンドを奏でることができます。お薦めのアンプのセッティングはBassを2、Midをほぼフル、Trebleを2、Presenceを0、Volumeを8、から始めます。
本機の素晴らしいトーンはギターのピックアップ、ブースター、アンプの相互作用によって実現されます。本機はギターからの信号を直接入力できるようにギターのすぐ後に繋がなければなりません。本機は9Vの電池か9V電源アダプターで駆動します。消費電流は300μA。平均出力レベルは7 dBmで、弦を激しくかき鳴らした時の最大出力電圧は5Vです。
本機はプラス電源で作動し、マイナス側がグランドです。また電源アダプターはセンター・マイナスです。すべてのBSMブースターはスイッチをオフにした時、トゥルー・バイパスになります。
マーシャル、マーシャル・メジャー、アイワ、ストラトキャスターは登録商標です。BSMとは提携していません。