森から聞こえてくるサウンドに聞き覚えは?大男が荒々しく斧で周波数を切り分けているその音を。やがて大男は斧から電動ノコギリに持ち替え、よりパワフルでより多才に進化を遂げました。
本機はハイパスとローパスそれぞれにエフェクト・ループを装備し、想像力に満ちた新しいサウンドに導くための理想のツールです。
オリジナルのTYLERは、アクティブの2CHクロスオーバー/シグナルス・プリッターとして、世界中で多くのベース/ギター・プレイヤーのペダル・ボードで、トーンを洗練させてきました。そのTYLERユーザーからのフィードバックを得て、より高度で汎用性の高い柔軟な製品として生まれたのがこのTYLER DELUXEです。
ハイパスとローパスの両フィルターは12 dB/octのロールオフを持ち、20 Hzから3 kHzまでの可変カットオフを備えています。他の機能も徹底的にアップグレードし、ノイズフロアも改善しました。
オリジナルのTYLERは、高機能なAB/Yボックスとしても使われており、グランド・ループが発生することがありましたが、このTYLER DELUXEでは発生しません。DELUXEでは、2つのSEND端子をTRIAD Magnetics社製のトランスで結合することで、グランド・ループを回避すると同時に、暖かみのあるサチュレーションもえられます(内部スライド・スイッチでグランドを浮かせた場合)。また、あらゆる状況やペダルに対応できるよう、両方のループそれぞれに位相反転スイッチ(+/ー)を搭載し、不要な位相をキャンセルできます。
使用例をいくつかご紹介します。
ベーシストなら、ファズやドライブ・ペダル使いつつも低音は保ちたいと思うもの。そんな時は、歪みペダルをハイパス・ループに繋ぎ、HIGH PASSとLOW PASSノブを調節し、MIXノブで両者の割合を設定、そしてHP LOOPフットスイッチでONにするだけです。
低域には豪華なフェイザーを、高域には美しく揺らぎのあるディレイを挿入すれば、2本のギターで同時に演奏しているようなサウンドになります。モジュレーションと歪みをミックスすると、1台のアンプからパンチのあるサウンドを出せます。
TYLER DELUXEは、音作りをサポートする秘密兵器です。
ローパス・フィルターのカットオフ周波数を設定します(3 kHz~20 Hz)。
ハイパス・フィルターのカットオフ周波数を設定します(3 kHz~20 Hz)。
ローパスとハイパスのミックスを設定します。左に回し切るとLPのみ|中心で半分半分|右に回し切るとHPのみ。
出力レベルです。最大で12 dBブーストできます。
ドライ音をブレンドします。
下にするとLoopを解除したときにローパス信号をカットします。
下にするとLoopを解除したときにハイパス信号をカットします。
ローパス・ループの位相を切り替えます。
ハイパス・ループの位相を切り替えます。
メイン信号の位相を切り替えます。
ONにすると各トランスがメイン・グランドに接続されます(1:HP、2:LP)