予想しなければ、予想外のものは見出せないだろ。それは、そのままでは捉え難く、見出し難きものなのだから。
ヘラクレイトス(古代ギリシアの哲学者)
宇宙船HORIZONTに飛び乗り、満天の星空を旅してみませんか。この異次元多空間ステレオJFETフェイザーが生み出すサウンドは、信じられないほど広大です。遥か彼方の地平線の向こうには、思いがけないものが待っているでしょう。
HORIZONTの使命は、往年のクラシックなフェイジング・サウンドを遥かに飛び越え、ONにした瞬間に未踏のフェイザー・ワールドへと誘うことです。本機は、アナログJFETフェイジングとデジタルのダイナミクスを組み合わせ、鮮やかで表現力豊かなモジュレーション体験を生み出します。そして、フェイジングを未来へと導く実験的でクリエイティブな機能を備えています。
HORIZONTは、恒星間の音波を追いかける旅人のために、一般的なフェイザーのコントロールに加え、エキサイティングなオプションを数多く提供しています。フェイジング・トーンの幅を広げるために、デジタルLFOコントロールを搭載し、波形も8種類〈ランプ・アップ|ランプ・ダウン|矩形波|三角波|正弦波|スイープ|ランダム・ステップ|ランダム・スロープ〉から選べます。
エンベロープ・ジェネレーターは、本機の重要な機能の一つで、入力信号に応じて次のことをコントロールできます。LFOの速度をモジュレート、SWPとSPURTCONTROLスイッチの状態に応じて共鳴するタッチワウのようなサウンドにもできます。
SPURTCONTROLをLFOにすると、SPURTノブでフェイズの速さを調整できます。ENVにすると、入力ソースの音量に応じて、LFOの全速度範囲に沿ってダイナミックに速度を変えられます。LFO+ENVにすると、SPURTとENVを組み合わせ、SPURTで最低速度を設定できます。また、TAP TEMPOスイッチで、曲のテンポに合わせて速度の設定もできます。
EXP-MODEスイッチは、エクスプレッション・ペダル or 外部CVソースで制御するマニュアルモードを選べます。中央にすると、外部からのエクスプレッション・コントロールは無効となります。SWPスイッチは、LFOまたは楽器信号のエンベロープを使用してフェイズを制御できます。エンベロープは、ENVスイッチで上向きまたは下向きに設定することができます。LFOはスローダウンまたはスピードアップし、低音から高音へ、またはその逆へと向きを反転できます。さらにFUELとDECAYを使えば、エンベロープを完璧に設定できます。
EMPHモードは、元となったペダルASTROSPURTから受け継いだものです。4つのスイッチはフェイズ・シフト信号のフィードバック・ステージを設定し、REGコントロールはフィードバックの量を設定します。スイッチを切り替えたり、REGを回すたびに、この音のワームホールを深く旅するように、ワイルド|ファジー|ノイジーなサウンドを得られます。時空を超えて浮遊するために、ステレオ出力も可能です。STEREO PANスイッチで、標準的なステレオ出力と、LFOのスピードに同期したパンニング出力を切り替えられます。しかし、それだけではありません。MIXコントロールをフルクリーンに設定すると、トレモロに変身し、前述の他のすべての機能を使用できます。
フェイズ・シフトの前にエフェクト・ループを装備しています。これにより、この宇宙船に秘密のサウンド機能を追加し、独自のフェイジング・サウンドを作れます。また、内部回路の電圧を通常の9Vから18Vに昇圧することで、ペダルのヘッドルームを飛躍的に向上させました。
機能が多く一見複雑にも見えますが、直感で扱える次世代のフェイザーです。どなたでもすぐにこの宇宙船HORZONTを操縦できることでしょう。昔ながらのフェイザー|実験的な音の景色|あるいは超ダイナミックな音波の試みなど、無限の彼方への探検が始まります。
出力レベルを設定します。
かかりの深さを設定します。
速さを設定します。スピードは0.05Hz(20s)〜2Hz(40ms)です。
EMPHモード時のフィードバックの量を設定します。
エンベロープ・トリガーの感度を設定します。ロー(左)〜ハイ(右)です。
エンベロープのディケイ・タイムを設定します。タイムは高速(40ミリ秒)〜超低速(6秒)です。
エフェクト音(左)とドライ音(右)をミックスします。真ん中の位置は聞き慣れたフェイザー・サウンドです。
8種類の波形が選べます。左から右に回すにつれ以下のように変わります。1 ランプ・アップ|2 ランプ・ダウン|3 矩形波|4 三角波|5 正弦波|6 スイープ|7 ランダム・ステップ|8 ランダム・スロープ
マスター・フィードバック・ループをオンにして、REGコントロールで新しい音色をつくります。
スイープには、LFO(LFO制御)とENV(アタック&エンベロープ制御)の2つのモードがあります。SPURTCONTROLスイッチをLFOかENVにすると、エンベロープ制御のスイープ・レンジを使えます。
エンベロープの方向を、UP(上)かDWN(下)に設定します。
フェイズ・シフト信号をどのステージでフィードバックさせるかを決めます。ステージによってサウンドが変わります。スイッチをに組み合わせ次第で、全体の揺れ具合とヤバい奇抜さをもたらします。
ご注意 組み合わせによっては、出力レベルが大きく上昇することがあります。必要に応じてレベルを調節してください。
LFOとSPURTの制御方法を設定します。LFOでは純粋なLFO。ENVではエンベロープそのもの(例:ピッキングの強さで速度を制御)。LFO+ENVではENVスイッチとSPURTノブを組み合わせた制御。両方を組み合わせることで、SPURTは速度は最低になります。
ステレオ出力時のパンニングをON/OFFします。パンニングはLFOのスピードに同期します。MIXコントロールを下げると、純粋なパンニング・トレモロ・サウンドになります。モノ出力時にステレオ・パンニングをONにすると、フェイジング・トレモロになります。
エクスプレッション・ペダル/CVを繋いだ場合のモードを設定します。SPURTにするとフェイジングのスピードをコントロールできます。SWEEPにするとレゾナンスやワウのようなサウンドになります。真ん中にするとエクスプレッション・モードが無効になります。
タップ・テンポです。タップしてフェイジングのスピードを設定します。常に最後の2タップで設定します。
オン/オフ・スイッチです。
入力端子
モノラル/左出力端子
ステレオ/右出力端子
エクスプレッション・ペダルを接続します。MOOG-EP3、または同じTRSの組み合わせのエクスプレッション・ペダルをお勧めします。また外部CV(0-5V)も使用できます。
エフェクト・ループ端子です。ウェット・シグナル・パスの前にあります。SND(センド)から挿入するペダルの入力端子に繋いで送り、そのペダルの出力端子から本機のRTN(リターン)に繋いで戻します。
出力の最大ブースト量を設定します。大音量の入力機器でクリッピングが発生する場合は下げます。
JFETのバイアスを設定します。
右チャンネルのカットオフを設定します。
エンベロープ(ENVまたはLFO+ENV)制御時の最大フェイジング・スピードを設定します。
LFOレベルを設定します。
ステレオVCAのバイアスを設定します。
EMPHASEモードは、強力なトーン・シェイピング・ツールです。特定の周波数を強調し、よりはっきりとした響きを得られます。REGツマミでフィードバックの量を設定します。4つのステージの組み合わせで、壊れたような振動、奇妙な歪み、ファジーなフェイジングなど、全く標準的でないフェイジング・サウンドが生まれます。DEPTHとREGツマミは、振動のピッチを変え、高域をフィルタリングし、素早く急増させます。ON/OFFスイッチの設定により、いくつかの設定では異なる動きをします。
さて、ここからが難しいところです。複数のステージを組み合わせるとすぐに、信号は4番目のステージからアクティブなステージにフィードバックされ、またアクティブなステージから互いにフィードバックされます。例えば、ステージ1と2がアクティブで、ON/OFFスイッチがONになっている場合、信号は4番目のステージから4番目のステージに入ります。信号は第4ステージから第1ステージと第2ステージに、第2ステージから第1ステージに送られます。
壊れて発振したようなサウンド、歪んで奇妙なファズっぽいフェイザー、予測不可能なビープ音など、規格外のフェイザーサウンドを出せるでしょう。
DEPTHとREGツマミは、振動のピッチを変え、高域をフィルタリングし、素早く急増させます。ON/OFFスイッチの設定により、いくつかの設定では異なる動きをします。
複数のステージをONにする場合、以下の点にご注意ください。
以下は設定の例です。(図と文章は左から右へ)
高中域と高域を強調します。
開封時の設定です。
中域と高域を強調します。
低域を強調します。
歪んだエイリアンのようなサウンドです。
グラニュレーターが発振し壊れたようなオクターブ音が加わったサウンド。
ヘビーに歪んだ、厚みがあるサチュレーション・サウンド。
振動するシンセのようなファズ・サウンド。
発振しているグラニュレーターのようなサウンド。
唸ったファズが故障したようなサウンド。
わずかに歪んだフェイザー・サウンド。
ファズ/ディストーションが大騒動を起こし故障したようなオクターブ音が加わったサウンド。
WeROCK EYESに
— WeROCK/ロッキンf (@werock_magazine) June 20, 2023
KMA MACHINESのフェイザー2機種、オクターヴァー2機種の計4機種のレポートを公開しました。
個性派サウンドを求めるギタリストのみなさん、ぜひチェックをお願いします!https://t.co/Xi1vb4vBmk pic.twitter.com/7qsbMQkf1S