脳裏で浮遊する捉えどころのない夢のよう。常になめらかでとろけるよう。まぶたを閉じて身を任せれば、大空を越えてその音色に包まれることでしょう。本機はKMAとしては、初めてデジタル技術を採用したディレイ&リバーブです。時間と空間を操り、幻想的で自由に大空を漂っているようなサウンドを体感できるよう、創意工夫を凝らしています。
本機はディレイとリバーブを搭載しています。どちらも重要な基本的なコントロールを備えています。ディレイにはリピート、リバーブにはディケイとダンプがあります。さらに、それぞれにはミックスコントロールもあります。本機は、ディレイとリバーブにはそれぞれ3つのモードがあり、ピッキングのアタックでコントロールできる機能を備えています。これによって、尋常でないサウンドを作り出せます。また、サウンドの反応の感度を設定するコントロールもあります。
本機を使えば大空の雲を漂うような幻想的な体験ができるでしょう。ただし、何時間もその素晴らしい美しさに夢中になりすぎには注意が必要かもしれません。
MOD | モジュレーションです。ディレイ信号をゆらゆらとさせて、テープエコーのように揺れる効果を得られます。繊細な揺れから激しいピッチベンドまで様々な効果を出せます。 |
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S/H | サンプル&ホールドです。ディレイの前にシーケンサー風のフィルターを追加します。柔しく弾けば繊細な効果に、激しく弾けばはっきりとした効果になります。 |
OCT | オクターブです。音の減衰に合わせてハイ・オクターブをブレンドし、霞んだ夜空に輝く小さな星のような、ユニークできらびやかなテクスチャーを作り出します。 |
MOD | モデュレーションです。シルクのように滑らかです。 |
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LP | ローパス・フィルターです。強く弾くほどローを強調します。 |
HP | ハイパス・フィルターです。強く弾くほどローをカットします。 |
ORDERスイッチを使えば、ディレイとリバーブの並び順を入れ替えられます。入れ替えることで、新たなサウンドを発見するきっかけとなるかもしれません。
また、ディレイ音のリズムの細分化〈1/8D|1/1|1/3〉を切り替えるスイッチもあります。
本機には2つのフット・スイッチがあります。左のTAPはタップテンポ、右のENGAGEはバイパスです。
TAP | TAPスイッチは踏み続けると、リピートが最大になり無限にエコーかかります。2つを同時に踏み続ければ両方の効果が同時にかかります。 |
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ENGAGE | 通常のON/OFFに加えENGAGEスイッチには他の機能もあります。OFFの時、スイッチを踏み続けるとその間だけリバーブがかかります。ONの時、スイッチを踏み続けるとディケイが最大になり、豊かなリバーブになります。 |
エクスプレッション・ペダルを繋げば本機の様々なパラメーターを足元でコントロールできます。ペダルはEXP端子(1/4インチTRS)に繋ぎ、どのパラメーターを選ぶかはEXP MODEスイッチで選びます。内部のDIPスイッチでは、バイパス時のリバーブとディレイの作動を設定できます。
さらに、エフェクト・ループも搭載しており、ディレイ/リバーブの前にお好みのペダルを繋ぐことができます。
ドライ音とディレイ音のミックスを設定します。左に回しきるとドライ音のみ、右に回しきると完全にディレイ音のみ、真ん中で半々です。
ディレイの長さを設定します。素早いスラップバックから長く舞い上がるようなエコーまで設定できます。
ディレイが繰り返す回数を設定します。1回からエンドレスなループまで設定できます。
各モードのエンベロープ機能の感度を設定します。
MOD(モジュレーテッド・ディレイ)|S/H(サンプル/ホールド・フィルター付きディレイ)、OCT(フェードイン・オクターブ・ディレイ)のどれかを選びます。
1/8D(付点8分音符)|1/1(分割なし)|1/3(3連符)のどれかを選びます。
ドライ音とリバーブ音のミックスを設定します。
リバーブの減衰量を設定します。
高域のレスポンスを設定します。反時計回りに回すと光沢のある残響音、時計回りに回すとダークでミステリアスな雰囲気の残響音になります。
各モードのエンベロープ機能の感度を設定します。
モジュレーション・リバーブ(MOD)、オープン・ローパス・フィルター(LP)、クローズ・ハイパス・フィルター(HP)のどれかを選びます。
ディレイとリバーブの並び順を選びます。
エクスプレッション・ペダル(別売)でコントロールするパラメーターを設定します。スイッチの周りから出ている光線の先にあるノブを参照してください〈TIME|REPEATS|SENS(DLY)|SENS(RVB)|DAMP|DECAY〉。
▲が出力、▼が入力です。
エクスプレッション・ペダルを繋ぎます。標準的なTRS接続をお使いください。CVは使えません。
ディレイとリバーブの前に他のペダルをインサートできます。ケーブルはTRSステレオYケーブルをご使用ください。(別売、センド:リング、リターン:チップ)
スイッチを普通に踏むとペダルのオン/オフです。ペダルがオフの時、スイッチを踏み続けるとペダルが瞬間的に作動し、スイッチを離すとペダルは再びオフになります。踏んでそのまま踏み続けるとリバーブの減衰が最大になります。
踏んだ間隔でディレイ・タイムを設定します。最低でも3回踏んでてください。スイッチを踏み続けると、ディレイの繰り返しが最大になります。
裏蓋を外すと内部にDIPスイッチがあります。
DIPスイッチの1と2は、リバーブ/ディレイの入出力で入力と出力それぞれのバイパス・モードを切り替えます。スイッチ1が出力側の、スイッチ2が入力側の切り替えです。(数字側がオン)